ストーカー扱い「雇い止め不公平」と元教員が女子生徒の両親らを提訴
女子生徒にストーカー行為をしたとの理由で雇い止めされ、名誉を傷つけられたとして、京都外大西高校(京都市右京区)の元教員の30代の男性が、校長と女子生徒の両親を相手取り、慰謝料など計約1千万円の支払いと謝罪文の提出を求める訴訟を京都地裁に起こしたことが21日、わかった。専門家によると、こうした事例で元教員が生徒の両親らを訴えるケースは珍しいという。
訴状などによると、男性は平成13年に講師採用され、1年ごとに契約を更新してきた。昨年10月、女子生徒とその両親が男性からストーカー行為をされたと申告。学校側は、男性の言い分を聞かずに今年3月末に男性を雇い止めにした。男性はその後、雇い止めの無効化を求める労働審判を京都地裁に起こし、判決は雇い止めを撤回を命じた。
原告側の男性は「ストーカー行為はなく悪質な名誉棄損行為。教師生命を傷つけられ、精神的被害を受けた」と主張している。
提訴を受け、同校の北村聡校長は「女子生徒の人権にかかわる問題なので、学校として何も申し上げることはない」。女子生徒の父親は「コメントできない」と話している。
教育評論家の尾木直樹氏は「学校側が言い分を公平に聞いて事実確認をしていれば、このような事態にならなかったはず。性急な対応をした学校の責任は重い」としている。
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