「27日、夜空に2つの満月が」 天文学者ら、火星接近にまつわるうわさを否定-UAE
火星大接近をめぐる噂と真相
夜空に輝く二つの月
幻想的だ。
ってか、こっちの世界(サブカル系w)では、昔からよくあるシチュエーションよね。
海外では悪質なデマとして出回っている様だけど・・・
二つ目の月とか惑星直列とか。
嘘だとしても美しい話ではないか。
そんなにキリキリ怒らなくても良いのにね(^^;;)
以下転載
「27日、夜空に2つの満月が」 天文学者ら、火星接近にまつわるうわさを否定-UAE
今月27日に火星が地球に接近し、月のように大きく見えるとのうわさが飛び交っている中東諸国―アラブ首長国連邦(UAE)の天文学会に所属する天文学者らは、「誤った予測」としてこのうわさを否定した。国営首長国通信(WAM)が伝えた。
中東諸国では、主要紙などが「27日夜には火星が明るく輝き、夜空に満月が2つあるように見えるだろう」と報道。また同じ内容の電子メールが多数出回っているという。
天文学会「Islamic Moon Observatory Project」のMohammed Shoukat Oudha会長は、太陽と地球に挟まれた軌道を周回する火星が780日ごとに地球に接近し、明るく見えるのは事実と説明する。しかし前回、火星が地球に接近したのは昨年12月のこと。Oudha氏は、誤解により今回の憶測が生まれたものと見ている。
今年、火星が特に大きく見えることはないと明言するOudha氏。「でも2287年には、本当に満月ほどの大きさの火星を見ることができるかもしれません。東西の空に“2つの月”が浮かぶように見えるはずですよ」と語っている。
火星大接近をめぐる噂と真相
「今年8月27日に火星が地球に超大接近する」との電子メールがアメリカを中心に飛び交っているようだが、天文学者たちは「またか」と憤りをあらわにしている。いくら事態を収拾しようとしても、このデマはどうやら収まることはないようだ。地球上のどこかから送信される匿名のメッセージによると、「火星が満月と同じくらいの大きさで夜空に浮かび上り、今後一生見られないほどの大きさになる」という。
このような内容の電子メールは、5年前から夏が来るたびに世界中の人々の受信ボックスをあふれさせてきた。今や火星超大接近のネタはある種の“電脳伝説”にまで成長しており、今年もまた専門家たちが「真実ではない」と懸命に説明して回る事態になっている。
カナダのケベック州モントリオールにあるモントリオールプラネタリウムの天文学者マーク・ジョバン氏は、次のように話す。「火星が月と同じ大きさに見えるという話は人々の想像力を刺激するのだろう。だが、残念なことに、多くの人が天文学をほとんど理解しておらず、ウソだと見抜けないというのが現実だ」。
実のところ、この噂が数年前に生まれたとき、その元になるひとかけらの真実が存在した。
公転する惑星の軌道は楕円でありそれぞれの周期や速さも異なるため、惑星間の距離は時とともに変化し、接近する位置も毎回ずれていく。例えば火星の軌道の場合、地球からの距離は最短で5570万キロ程度となり、最長は4億キロを超える。
そして2003年8月27日、火星は地球と歴史的な大接近を果たし、約5576万キロの距離まで近づいた。このような大接近はおよそ6万年ぶりのことで、次回は2287年8月28日まで待たなければこのような距離まで近づかない。
2003年には、各地のプラネタリウムから天文ファンに対し、実際に起きる珍しい天体イベントに注目するよう電子メールが送信された。
イリノイ州シカゴにあるアドラープラネタリウムの天文学者ゲザ・ギュク氏は、「確かにこのときは、望遠鏡で火星を見れば肉眼で見たときの満月と同じぐらいの大きさに見えた」と話す。市販の望遠鏡でも高性能な接眼レンズを備えていれば、火星表面のさまざまな地形を識別することができたのだ。
「ところが、この情報を伝える電子メールが広まる間に、残念なことに“望遠鏡”の部分が抜け落ちてしまった。そして、“月と同じ大きさ”という部分だけが伝わっていった」。2003年当時でも、火星を肉眼で見た場合には“明るく輝くオレンジ色の星”程度にしか見えなかった。にもかかわらず、あり得ないほどの超大接近を伝えるメールがネットに生み落とされてしまった。
人類にとって幸いなことに、夜空の火星が満月と同じくらいに見えるようなことは実際には起こらない。火星がデマメールの伝える通りの大きさで現れるとすると、地球からの距離はわずか75万キロということになる。これは地球と月の距離のおよそ2倍だ。
実際に火星がそのような距離まで近づいたらどうなるか。モントリオールプラネタリウムのジョバン氏によれば、火星がそこまで接近すると、地球上の生命は破滅を迎えることになるだろうという。
「惑星と太陽の重力の相互作用を考えれば、あり得ないほど超大接近した火星は、地球の軌道の形状に極めて重大な影響を及ぼす。地球は揺れ動き、太陽に向かって大きく近づいたかと思うと大きく遠ざかる。その結果、地球の気候は私たちの知っているものとはまったく異なる様相をみせる。極端な寒さと極端な暑さが繰り返し、生活環境は非常に厳しいものに変わっていく。高度な生命体にとってはけして快適な場所ではなくなるだろう」。
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